呼吸するパン、語りかける食感

パンは、生き物です。 小麦粉、水、酵母、そして塩。シンプルな素材が合わさった瞬間から、パンは呼吸を始め、刻一刻とその表情を変えていきます。UNITSがパンづくりにおいて何よりも大切にしているのは、その「生命の律動」を殺さず、最高の状態で焼き上げることです。

「食感」という名のメッセージ

私たちが追い求めるのは、単なる「美味しさ」の先にある「記憶に残る食感」です。 例えば、看板商品の『絹の食パン』。一口食べた瞬間に、まるで淡雪のように溶けていく口当たりを目指しました。それは、生地に含まれる水分量を極限まで高め、職人がその日の湿度や気温に合わせて、指先の感覚だけで発酵のタイミングを見極めることで生まれます。

一方で、ハード系のパンは、噛み締めるほどに力強い小麦の香りが鼻を抜けるよう、あえて武骨に、じっくりと火を入れます。外側の「バリッ」とした力強さと、中の「もちっ」とした潤い。そのコントラストこそが、私たちがパンに込めたメッセージです。

白磁にのせて、完成する一皿

UNITSのパンは、器にのった瞬間にその役割を完成させます。 余計な装飾を削ぎ落とした「白磁」のプレートは、パンが持つ焼き色のグラデーションや、断面の美しい気泡を鮮やかに映し出します。視覚で楽しみ、香りに浸り、最後に食感を味わう。

パンを食べるという日常の行為を、ひとつの「体験」へと昇華させたい。 私たちは今日も、小麦と対話し、オーブンの前でその最高の瞬間を待ち構えています。

UNITSの扉を開けたときに広がる、あの香ばしい香りの正体。 それは、私たちが注ぐ情熱と、素材たちが奏でる生命の音そのものなのです。